👻 お化けシリーズ 第13話

『夜の絵本と扉の向こう』

それは、ある夏の夜のことだった。
小学6年生のミオは、街の片隅に今まで見たことのない古本屋があることに気づいた。
「あれっ、あんな古本屋あったっけ?。」と首を傾げながら店内に入っていった。そこで見つけた一冊の絵本を家に帰るとすぐに読んだ。
表紙にはタイトルもなく、ページのふちが少し焦げたように茶色くなっていた。

けれど、絵はとても美しく、不思議な動物たちと静かな森の風景が描かれていた。
ただ──どのページにも「人間の姿」がないことが、少しだけ不気味だった。

その夜、時計が12時を過ぎたとき、ベッドの枕元に置いてあった絵本がひとりでに開いた。

ページの中の森が、ほんのわずかに「揺れた」。
目をこらすと、ページの奥に小さな扉が描かれていた。
ミオが指で触れると、扉がほんとうに開いた

気がつくと、ミオは絵本の中にいた。
まるで、現実の世界と区別がつかない。絵本の中にいるとは思えないほどリアルな世界。
周囲には誰もいない──ただ、どこかで風の音がしていた。

やがて、影のような生き物が近づいてきた。
顔は見えず、声もないけれど、何かを伝えたがっているようだった。

「……帰り道……知ってる?」とミオがたずねると、
その影はゆっくりと森の奥を指差した。

歩いていくうちに、ページの色がだんだん薄れていった。
気がつくと、扉がまた見えてきた。

「ありがとう」と影に伝えると、ほんの一瞬、影の中から微笑んだ少女の顔が浮かびあがった。

翌朝、ミオは目を覚ました。
枕元の絵本は閉じられていたが、最後のページにはこう書かれていた。

「ページをめくるたびに、友達が増えていく」

ミオは思った。
あの影は、昔、誰にも読まれずに忘れられた“主人公”だったのかもしれない──と。CHATGPT作成